SGフリークの皆様、はじめまして!
今シーズンよりSG Snowboardsでレース参戦させていただく秋山浩範です。
私は、雪とは縁遠い千葉県の出身です。幼少のころから家族の影響でスキーを楽しんでいました。ふとしたきっかけで、スキー学校の研修生をしていた大学時代にスノーボードと出会い夢中になりましたが、次第に日々雪に触れ合う環境から遠ざかり地元企業に勤めながら休日に山を目指すという、ごく一般的なサラリーマンスノーボーダーとして日常を過ごしていました。しかし、そうした趣味の範疇の中からもいつしかアルペンスノーボードレースの魅力に目覚め長野県へ移住、今は女神湖の畔でロッジを経営しています。そして、仕事の合間を縫って毎日ゲレンデに足を運び得るという環境を築き上げることが叶い充実したスノーライフを送っています。
こうした私のアルペンスノーボードライフに、最も大きな影響をもたらし、またリスペクトしている方はマック遠藤さんです(以下、マックさんと呼ばせていただきます)。マックさんが拠点としているエコーバレースキー場は、女神湖のすぐ近くにあり、ゲレンデでマックさんの華麗な滑りを目の当たりにし、「あんな風に格好良く滑りたいな~。」と思う日々が続きました。そんなある日、マックさんから「一緒に滑ろう!」と声を掛けていただき、夢のような機会に恵まれました。その時の感動は3年の時を経た今も色褪せることなく、脳裏に鮮明に焼き付いています。慧眼無双なマックさんと一緒に滑ることは、今までにないスノーボードを知る機会となり、ひとときの全てが新鮮で自らに享受され、それはまさに新たな発見と実践へのチャレンジの繰り返しともいうものでした。メンタルな部分で心に響くことは数知れず、「スノーボードってこんなにも楽しいものだったんだ!」と改めて実感し、その新たな世界に引き込まれてゆきました。その後、マックさんを介しSGライダーの木村桂子さんとお会いし、一緒に滑るうちに、改めて競技の魅力に触れ、レースに向け更に充実したスノーボードライフを歩むことになりました。 |
SGスノーボードを手中にしたいと強く思ったのは、私が憧れるスノーボーダーがいるということが理由のひとつで、大きな要因でもあります。この単純明快な答えこそが最もプライマリーで大事なことであると感じています。道具選びをしている方から「このボードは滑り易い」。「このボードに乗ると好タイムが出る」といった噂をよく耳にします。こうした噂に踊らされて、ついつい安易な方向に足を向けてしまいがちですが、「じゃあ、乗りやすいボードがあったらそっちに変えるの?」と逆に先輩方に揚げ足を取られてしまう場合もあります。私にとってのSGスノーボードとは、有名サッカー選手と同じスパイクを履きたい、著名なホームランバッターと同じバットを使いたいというような「憧れ」に似た感覚があります。ボードが備える機能やキャパシティを考える以前に、世界をリードするボードを使ってもっと上手に滑りたい、絶対上手くなってやるという強い気持ちが先ず根底にあります。憧れのスノーボーダーが雪面をカーヴする姿を見て、「同じボードであるからには、きっと同じライディングが出来るはず!」と自分に言い聞かせ、奮い立たせ、チャレンジ精神を心の根底に置いてスノーボードライフに挑んでいくことが重要だと思います。
スノーボードを始めて15年、日々の弛まぬ「継続」こそが、大なり小なり色々な経験を積む基盤となりました(もっとキャリアを積んできた方々の足元にも及びませんが…)。続ければ続けるほどスノーボードが楽しくなり、そしてその魅力と底知れない世界に引き込まれていきます。こうしたスノーボード主体の生活を続けているうちに、自分のいかにも楽しそうに滑っている姿に感化されたのでしょうか? 仲間が知らぬ間に増え、今はそうした方々に助けられながらエコーバレースキー場でゲートトレーニングを行える環境を作り上げることが出来ました。これからもスノーボードを生涯楽しむ気概を忘れずに、そして仲間たちを大切に、チャレンジ精神を持ち続け、自分が憧れるスノーボーダーに少しでも近づけるように精進し、心身の許す限りまっしぐらに突き進んでいきたいと思います。
秋山 浩範
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