 日本(成田・関空)からニュージーランド、オークランド経由で南島最大の都市クライストチャーチへ。Mt.Hutt はクライストチャーチの西約 123 キロに 位置し、ベースタウンは Methven(メスベン)。ゲレンデ標高の最高点は 2086m(ベース 1443mで標高差 648m)6 人乗りリフト、クワッドリフト、トリプルリフト、マジックカーペ ットが設置されている。決して大きなスキー場ではないが、バラエティーに富んだコースを楽しむことができる。運営会社は NZSki、グループスキー場は「コロネットピーク」と「リマーカブル」がある。
 朝、必ず Mt.Hutt のレポートを確認する。日本ではあまり考えられないがニュージーランドではスキー場が風や雪でクローズすることがあります。ゲレンデは森林限界に位置し、木は1本も生えていない。山は岩山で、標高の高いところだけが冬に雪で覆われ、カンタベリー平野の緑の絨毯が雪山から一望できる。パウダーはそんなにないが、雪質はハードパックで滑りやすい。とはいえ、オフピステはどこを滑っても OK なので、降雪時には我先にとパウダージャンキー達がリフトに列をつくる。
 みなさんにお馴染みのカービング DVD「INSTALLER」の撮影も何度かMt.Hutt で行われています。Mt.Huttでの撮影は,いつも緊張感があり、自分をプッシュできる時間でもあり、仲間との大切なコミュニケーションの時間でもある。 特に、シギー・グラブナーとの撮影は刺激的でした。 またシギーさんと滑りたいな~。
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 毎年、オリンピックのメダリストたちがトレーニングや撮影で Mt.Hutt を訪れる。 各国ナショナルチーム、BURTON グローバルチームなどのスーパースターばかりだ。本気の彼らの滑りを目の前で見れるのはこの時期のMt.Hutt ならでは。 またトレーニング後のレストハウスでの彼らとのコミュニケーションもここだからこそ。今年は誰と会えるのか、今から楽しみ。

Mt.Hutt を中心とした Methven では「Kids 4 Free」というプログラムがある。これは10 歳以下の子供たちに 「リフト券」、「レンタル」、「Methvenでの宿泊」、「食事」などがタダになるプログラム。凄いでしょ!!だからといって Methven や Mt.Hutt にお金が落ちないかというと、そうでもない。ちゃんとマーケティングができていて採算がとれている。毎週末スキー場はパンパン。リフト券(93 ドル =8,000 円)は安くはないのに、大したもんだ!!ゲレンデ下部には 140m の屋根付きムービングベルトがあり、多くのビギナーがここでスクールの レッスンを受けている。またリフトを使ったレッスンでも受講生優先のコースがあり、ここをハイスピードで滑るとイントラに注意され、時にはリフト券を没収されることさえある。日本ではありえないが、ビギナーや子供にやさしいゲレンデでもあるのだ。
 ベースタウンの Methven は人口 1300 人の小さな村だ。とはいえ、ゴルフ場や トレーニングジム、スーパーマーケットなどスノーボード生活には何不自由なく過ごすことができる。ゲレンデを下りた後はジムにいって汗を流したり、ゴルフやランニングでリフレッシュしたり、自分のための時間を過ごしている。 なにより村の人達はとてもフレンドリーで、つたない英語でも笑顔で接してくれる。10 年以上ここに来ている最大の理由は、この「人」だと思う。Methven に居ると、人との繋がりを感じる。この繋がりを大切にしたいと思う。なにより Methven は観光が村の大きな資源であり、自分たちもその一部だ。 この地域に貢献する事がウインタースポーツの発展に欠かせない。微力ながらこれからも力になれたらと思う。
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